りんごの木を植える。

高校の友だちが毎日更新してるので、ぼくも続けてみようと思います。

2022/01/07 好奇心と無気力の間

たまたま、笑ゥせぇるすまんを見た。


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<筋書き>
72歳の社長・出雲が若い精神と肉体年齢とのギャップに悩み、苦しむさまを描く。いくら見た目や精神が若くとも、肉体は年齢と共に衰えるのだ。そんな折、喪黒と出会い、願いが叶うという鉄アレイを渡される。物語中盤では喪黒が出雲へ注意を促し、とある約束をするが、結果として、出雲が若い肉体を求めるあまり喪黒との約束を破り、悲惨な結果となる姿が描かれる。

 

<絶望と希望>

出雲にとっての絶望とは何だったのか。事の顛末として描かれるのは、若い見た目(顔)が失われた悲惨な出雲の姿であった。

なるほど事の起こりは、見た目の若さに対してプライドを持ちながら、その若さに反した肉体に対しての不満であった。つまり、彼にとって最も重要なのは肉体でなく、顔の若さであり、あくまでも肉体は顔の若さを補完するものであったのだ。その結果として出雲は、鉄アレイに若い肉体を希望したのだった。

 

<見栄と客観視>

出雲の性格を鑑みるに、他者と比較して自身の方が優れていると見せることでプライドを保ちながらも、自身の肉体的・年齢的な事実も薄っすらと自覚はしている。しかし、この肉体的・年齢的な衰えを認めたくないという見栄が、自身を冷静に客観視することを邪魔するようである。

背景には元来の活動的な性格や、若い時分に成功したという経験があるのかもしれない。またそれらの実績や染みついた自信が、自分の年齢や肉体的な事実を見えなくさせていたのかもしれない。

 

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個人的に思うのは、事業家とは、自身の事業の拡大や利益向上、そして新しい分野への興味関心を最も重要とするのではないかと思う。これが意味するところはなんであろうか。

自分自身もこれまで、精神的な若さや体力で周囲に価値を提供してきたといってもよい。ところが、年齢やキャリアを重ねるにつれて、自身が提供すべき価値や求められる価値が異なってくることは肌で感じている。

それに応じた動き方や働き方、生活の仕方を作り上げていかないといけない。しかもその働き方や生活の仕方が習慣として根付いたときには、求められることは更に変化しているはずだ。そうしてまた1から新しく習慣作りをする。その繰り返しがキャリア形成なのかもしれない。

終わりが見えないことほど無気力になることはないが、同時に常に変化のある環境とは知的好奇心にあふれている。ゆえに知的好奇心が無くなった時が、変化への対応ができなくなった時となる。

改めて、周りの環境や自分自身の能力を、客観的に認識しておかなくてはならないと思った。