りんごの木を植える。

高校の友だちが毎日更新してるので、ぼくも続けてみようと思います。

2019/08/11 常在戦場。

夏は戦争を思い起こす季節だとしみじみと思う。周りに戦争経験者がいて、彼ら彼女らの話を聞いて育つと、尚更。
戦争経験者は、精神的にも肉体的にも屈強な人が多いと思う。常在戦場。ある種の緊張感と覚悟と。あの時代の世界を生き延びた人たちには、他の老人や大人たちとは比べられないオーラがある。

世代が変わって、豊かな時代とともに、そんな屈強な精神を持つ人も、必然的に少なくなる。というか、必要なくなったのかもしれない。

ぼくらの世代には、戦争というある意味で分かりやすい敵があったり、戦後の困窮という分かりやすい問題があるわけではない。貧乏や差別は、存在自体を知っていても、身の回りのコミュニティで起こることは少ない。生活さえ自分のコミュニティで完結していれば、そんな事の存在を意識せず幸せに暮らしていける。
一方で、貧乏や差別が空間的に近いところで起こる事もある。近い空間で交わらない豊かさと貧しさがある。
そんな断然した空間に住む人たちが、同じ課題や同じ問題に取り組むことはできないし、認識し合うことはない。
両者が同じ方向を向けるような、そんな強烈な出来事や関心ごとがあれば、ぼくらの世代も戦争経験者の世代と同じように、屈強な肉体と精神を持つことができるのかもしれない。

そんなことないか。