昨日からプロジェクトを抜けての休暇中で、金沢文庫まで行ってきた。昔祖母が今は亡き祖父と共に訪れた、見事な浄土庭園に惚れ惚れしたそうな。
鎌倉殿の大河ドラマを見ていてその話を聞き、全く縁もゆかりもない場所へ、いざ行かん。
駅から歩いて10分ほどか、まずは金沢文庫に着く。今は資料館として使われているが、元々は金沢北条氏が古文書なんかを集めていた文化的な場所だったらしい。その資料館の脇道を縫って歩くと、手掘りで貫通させたトンネルが姿を現す。このトンネルが、金沢文庫と称名寺を結ぶ道となる。
トンネル内には、金沢八景の浮世絵をタイルに印刷したものが飾られていて、江戸時代にも景勝地として名を馳せたことがうかがえる。
トンネルを抜けると、少しひらけた空間に芝生が広がり、その奥に池と朱色の橋、右手に大きな仁王門、左手には称名寺の伽藍が見える。
更に伽藍の裏側は緑の茂った小高い山になっており、市民の森として散策路となっている。
裏山と境内を散策して、最後に池に渡された橋を歩く。これが、この世とあの世をつなぐ橋だ。
称名寺に流れる時間は、昔から息づく空気や自然がそのまま残されているように思えた。
それと、トビが鳴き、鯉が泳ぎ、サギが羽を休め、猫が日向ぼっこをしている。そんな情景が脳みそに残っている。