京成上野駅の改札を出て、地下通路を通ってマルイ前から外に出る。近くの喫茶店で昼ごはんを食べ、軽くノートに気づきを書きながらコーヒーで一服。週末はよくこんな過ごし方をしている。
喫茶店を出るとそのまま高架橋に登り、JR上野駅の入谷口を横切って上野公園へ。
駅ホームの上を通る高架橋は、冬は吹きっさらしに、夏は日差しに焼かれるような、遮るもののないひらけた通路だ。それ故に空は広く、晴れた日に通るのはとても気持ちがいい。
公園に近づくと、何やら懐かしい音が聞こえてきた。木々が擦れ合う音の中から、蝉が鳴きはじめていた。
広い空を見つめながら夏の訪れを知らせる音に耳を傾け、マスクをずらしてムワッとする梅雨独特の空気を顔全体に浴びて、コンクリートが焼けるような夏の都会の匂いを感じる。
梅雨の合間の、ひと時の晴れ間。その中にたしかに季節が移りゆく様を感じる。
そんな一日でした。