エッジ・エフェクトという言葉がある。
あらゆる生物が海の中で暮らしていた時代、その中の変わり者が陸に出て生き延びようとした。
そうした変わり者(海と陸の境界に住む生物)から、更に多くの生き物が派生していったとみられている。
この海と陸の境界で多くの派生が起こることを、エッジ・エフェクトというそうだ。
その進化の過程で生まれたのが両生類であり、彼らは最適な進化を模索する中で、多産多死という特徴を持つことになる。
今生きている境界の生き物が、そうした進化の過程にあるというのは、とてもロマンのある話に思える。
これから数億年たったときに、例えばシジミを祖先に持つ生き物がどんな姿をしているだろうか。カエルの進化はどう進んでいくのだろうか。
これから長い時間かけて、アシカやアザラシがどう進化していくのか。
これは相変わらず可愛らしいままであって欲しいけど。
こうしたエッジ・エフェクトは、社会のイノベーションや、人材の成長にも置き換えて考えることができる。
いわゆる両生類のようなハイブリットなサービスや人材が、乱立しながらも最適な形を探していくことと似ている。
新しいことを生み出すためには、いくつかあるアイディアの組み合わせと、それらを規定する環境に変化が起こることが必要なのかもしれない。
いまは全く関係のなさそうなものであっても、まだ見ぬサービスや商品が隠れていると考えると、これもまたロマンのある話に思える。