シカ肉レストラン あぷかの森
一昨年の12月に北広島に移転して、一年ちょっと。
今日初めて行ってみた。
シカ肉レストラン あぷかの森 011-511-4855 北海道北広島市輪厚607-28 https://tabelog.com/hokkaido/A0107/A010703/1046532/
鹿肉などのジビエ料理は取り締まりが難しく、許可制になったとはいえまだまだどこから持ってきたのか分からないものもあるという。
趣味でハンティングをする人は、鹿を狩っても死骸をそのままにしたり、いい加減な猟師は尻尾だけを切って、当局に出せば小遣い稼ぎにもなる。
その死骸を拾って加工しても、誰も気付かない。そういう行為がまどまだ多いという。
その中で、きちんと許可制に則り、食肉加工の工程も認められた「安心安全」を守るのがこのお店というわけだ。
店主が猟師で、鹿肉の美味さを引き出す調理を考えているというから、気になって行ってみた。
店内はそれほど広くはないが、ゆとりのあるテーブル配置と距離感で、店主との会話もできる。店員の人も優しく、オススメをいくつか教えてもらった。
連れはステーキ三種盛りを、私はチーズハンバーグを頼む。
臭みは全くない。胡椒と塩の行って下味がしっかりついていて、臭みはない。ハンバーグは玉ねぎと挽肉がメインで、柔らかく、かと言ってきちんと肉の食感が残る。よく噛めば噛むほど、鹿肉の味が滲み出てくる。
ステーキの三種盛りは、ロース、もも肉と、もう一つが思い出せないが、どれも少しレアめに焼いてある。かなり鉄分が多そうだ。濃厚な味わいで、かみごたえがある。でも固いわけではない。おそらくこれ以上火を通してしまうと、固くなるのだろうと思うが、その火加減焼き加減が絶妙なのだと思う。
滲み出てくる肉汁と、淡白で引き締まって、それでいて柔らかな肉が、牛肉や豚肉とは全く違う美味さを生み出している。
もも肉についた脂身も、味が濃厚でかみごたえがある。
これほど鹿肉が美味いとは正直思っていなかった。
サシの入った牛肉は、確かにトロける美味さはあるが、すぐに飽きがくることはないか。味がくどかったり、脂身ですぐに満腹感になる。一方で、鹿肉は引き締まった肉で、噛むほど味わいが良くなる。脂身も少なく、それほど獣臭くもないから、飽きがこない。肉を食べている満足感が残り、食後の満腹感は牛肉を食べた時のそれとはまた違ったものだ。
北広島にはボールパークができる。全国的にも注目されるであろう町に、こういう美味しい店ができたことは、喜ばしい事だ。